二度とない今日という日

今日という日は二度とない。そんなことわかっている。けれど日常の中でそれを実感する機会はなかなかないし、「一日一日を大切にしようね!」などと事あるごとにいうのも暑苦しい。

 

忙しくめまぐるしく日々は過ぎる。早く終わってほしいと願う時間もある。でも、それでも、二度とない今日という日を慈しみ愛おしむ瞬間が欲しいのならば、合唱がおすすめです。

 

先日の練習で、「What Sweeter Music」を歌っていたときのこと。この曲、大学の聖歌隊時代にも歌ったなあ、などと思いながら練習をしていた。でも考えてみると、当時と今では周りで一緒に歌っている人が違う。(もちろん大学のときから今も変わらないメンバーも多いけれど。)

 

それに自分の声だって学生時代と比べるとおそらく変わっているはず。正確で、少しは熟練された歌い方になっていることを願うけれど、もしかしたら前みたいなみずみずしさはなくなっているかもしれない。

 

このように、合唱って本当に一回性が高い。

 

時とともに構成員も変わるし、個々人の歌声も変わる。その変化に伴って全体のサウンドも違ってくる。

 

今日、私たちが歌っている歌も、きっと私たちが今日のみ、演奏できるものだ。全く同じ演奏は二度とできない。そして今日の演奏をいつの日か懐かしんだりするのかも。

 

そう思うと今日のこの歌が、そして今日という日が、なんとも大切に思えてくる。

 

2度とない今日をいう日を慈しみ愛おしむ瞬間が欲しいのならば、合唱がおすすめです。(Y)